著者:レメディアス・フェリアス
監修:竹見智恵子
日本語訳:沢田公伸
英語訳:ジーン・ファロン
ジャンル:ノンフィクション
B5判(タテ257mm×ヨコ165mm) ソフトカバー カラー70頁
定価:本体1,200円+税
ISBN 978-4-89618-024-0 C0023
1999年5月25日発行(*発行:ブカンブコン)
装幀:佐藤耕造
フィリピン、レイテ島の平和な村に、日本兵がやって来た。逃げ遅れた14歳の少女は捕らえられ、日本軍「慰安婦」にされる。50年後、彼女は初めて手にしたクレヨンでその体験を描いた。
日本語・英語・タガログ語併記。
(以下の経歴は、本書刊行時のものです。)
▶︎著者プロフィール
レメディアス・フェリアス(Remedios Felias)
1928年、フィリピンのレイテ島、ブラウエン町エスペランサ村に生まれる。14歳のときに日本軍が進駐してきて捕らえられ、「慰安婦」に。戦争終了まで、日本軍兵士への性的奉仕をさせられる。
戦後解放され、19歳で結婚したが、日本軍の性奴隷であったことが原因で破綻、故郷を出てマニラへ。そこで出会った男性と結婚して4人の子どもをもうける。しかし、その男性ともまもなく死別。生活苦と闘いながら、ひとりで子どもを育てる。その後、現在の夫と出会って結婚。
1993年、「リラ・ピリピーナ」の呼びかけに応じて「慰安婦」であったことを公的に名乗り出て、日本政府に対して公式な謝罪と個人補償を求める運動に参加。現在も闘い続けている。マニラ首都圏ナボタス在住。
▶︎監修者プロフィール
竹見智恵子(たけみ ちえこ)
法政大学社会学部でマスコミ専攻。卒業後、1963年から70年まで、コピーライターとして化粧品会社に勤務。その後、子育てをしながら教育問題や環境問題などの市民運動に参加。87年から、フィリピン・レイテ島の農村を支援するNPO「水牛家族」のメンバー。現在、フリーのジャーナリスト。
著書に『登校拒否はとまらない』(三一書房)、共著に『こっき・こっか考』(径書房)など。
▶︎日本語訳者プロフィール
澤田公伸(さわだ まさのぶ)
大阪外国語大学フィリピン語コース卒業。同大学大学院を終了したあと、1994年から97年まで、同校で非常勤講師。その後、国際交流基金のフェローシップを受けて、半年間フィリピンの非政府組織(NGO)について調査を行う。現在、フィリピンで発行されている邦字紙『まにら新聞』の記者。フィリピン元「従軍慰安婦」裁判では、法廷通訳を務めている。マニラ在住。
▶︎英語訳者プロフィール
ジーン・ファロン(Jean Fallon)
メリノール会修道女。ニューヨークの修道会本部から派遣されて1951年に来日。23年間、京都教区で修道会の仕事に従事したあと、いったんアメリカに帰って「世界的認識」プログラムに参加。79年に再来日してからは、「日本カトリックと正義と平和委員会」のメンバーとして、また「日本女子修道会総長・管区長会アジア活動推進機関」の協力委員として、日本各地の修道会や協会関係の女性たちに対する平和教育、および沖縄、フィリピンに関する問題のセミナーやワークショップのコーディネーターとして活躍している。